NEWピアノ演奏法
循環奏法は、ピアニスト鈴木千緒が開発したピアノ演奏法です。
ちおメソッドプログラム「ピアノと身体の不思議玉手箱」公開中
ピアニストちおのあしあと
思えば最初に私が身体に違和感を覚えたのは、大学2年の試験曲の譜読みをしていた時です。
何回弾いても身体に音が入ってこなくて、音楽としてとらえられない。音が自分の身体から遠くで鳴っていてぶつぶつ切れているような妙な感覚でした。その時はまだ何が起こっているのかは把握できず、結局曲を替えていただき事態は解決したかのようにその事は忘れていきました。
ところがその違和感は、その後演奏活動をやり始めてだいぶ経ってからもっと明白な問題となって現れ出しました。身体が固まってしまって気持ちよく演奏できない。途中で詰まってしまって弾き続けられない、暗譜ができない、極度に緊張するなど。
このような自身の変化が、身体の細部を捉えるきっかけになり、私は身体の中で使えていなかったと感じるところを起こしていきそれをひとつひとつ丁寧につなげていくという作業を始めました。そして私が目指したいのは、身体と心とピアノが一体化する演奏だと自分の指針がはっきりしたのでした。
同時に生徒さんとの間でピアノのレッスンがうまくはかどらない理由の多くは、実は私の抱えていた身体の問題と同じだと気が付き、生徒さんと共に研究を重ね、ここにひとつのメソッドが誕生しました。
循環奏法はピアノを弾きながら自分で自分の身体と心をつなげていくものです。
実際にピアノを今まで弾いてこられた方はより楽しく、テクニック的に困っていたことも解消され、音楽に集中できます。腱鞘炎やジストニアなどの故障も緩和されていきます。
お子様のうちからこの演奏法で練習をされると、身体のつながりが運動能力や脳の働きの開発を促します。そして心も安定します。
とてもシンプルで、指がすごくよく動くなどすぐ効果が現れるので、お子様たちはやる気全開に…
そのような観点では、ピアノを教えていらっしゃる講師の方々に是非お伝えしたいと考える次第です。
それから、ピアノを弾かれない方でも他のパフォーマンスにも効果があったり、姿勢が良くなり身体の不具合が改善されたり、応用範囲の広いメソッドです。
なるべく多くの方に知っていただき、それぞれに活用していただけたら嬉しく思います。
鈴 木 千 緒